洞窟の比喩

μετὰ ταῦτα δή, εἶπον, ἀπείκασον τοιούτῳ πάθει τὴν ἡμετέραν φύσιν παιδείας τε πέρι καὶ ἀπαιδευσίας. ἰδὲ γὰρ ἀνθρώπους οἷον ἐν καταγείῳ οἰκήσει σπηλαιώδει, ἀναπεπταμένην πρὸς τὸ φῶς τὴν εἴσοδον ἐχούσῃ μακρὰν παρὰ πᾶν τὸ σπήλαιον, ἐν ταύτῃ ἐκ παίδων ὄντας ἐν

【再掲】十二人十二色

これは「みす 52nd Advent Calendar 2019」5日目の記事です。

みなさんこんばんは、52代CG研究会のΙΔΈΑです。「52代アドカレが埋まらない!」との声から急遽この記事を執筆することになりました。

記事の題材ですが、ずばりみすカレンダーの話をしようと思います。

event.misw.jp

みすカレンダーという企画において私は宮澤ブルーさんとともに11月のイラストを担当し、電車に乗った二人の女子高生を描きました。今回はその背景にある物語について書いていきます。

どうぞお楽しみください。

Why Calendar?

そもそも私がみすカレンダーの企画に参加した理由は企画ロゴをデザインするためでした。企画発表会で多くの人を魅了するためとべるさんに頼まれたのです。

なぜ私に話が周ってくるのかというと、みすカートのロゴをデザインしたのが私だったからです。みすカートのロゴがなかなかに好評だったので、これには私も吝かでありませんでした。

f:id:idea_misw:20201030110148p:plain

Fig. 1. A logo that I designed for the project. I made it with Microsoft Excel and GIMP.

ちなみにみすカートとは昨年の企画として制作されたレースゲームで、なんとMIS.Wをモチーフとしたカートやコース、アイテムでレースをすることができます。無料でダウンロードできるので何卒プレイしてみてください。

www.freem.ne.jp

ついでに企画発表会のスライドも私が作ったものでした。カレンダーの企画を立てると聞いて、カレンダーのようなスライドを用意したのです。安直な発想です。

f:id:idea_misw:20201030110821p:plain

Fig. 2. One of the slides used for presentation of projects.
Why November?

まずイラストを描くにあたって、担当する月を決める必要がありました。担当したい月を上から三つ順に選ぶようなアンケートを渡され、そこで私は11月→6月→9月という三つを選んだのです。

これらを選んだ理由としては「これといったイベントが無い月」を担当したかったからです。例えば10月ならハロウィン、12月ならクリスマスがありますよね。そういう有名な行事のイラストは私にとってとても荷が重かったのです。すでに一定のイメージが存在していて、のびのびと絵を描けないことを危惧しました。ならばと上記のような希望を提出し、審査の結果見事11月を担当することになったのです。

 

11月が早稲田祭という重大なイベントを抱える大切な月であることに気づくのはもう少しあとのことです。

Why 2 JKs?

11月を担当することが決まり、私は宮澤ブルーさんとタッグを組むことになりました。宮澤ブルーさんは個性的なギャグや魅力的なイラストが持ち味の52代です。このサークルでは「ニンテンドースイッチの人」として有名かもしれません。何のことかわからない方は一度本人に尋ねてみましょう。

f:id:idea_misw:20201030111044j:plain

Fig. 3. A unique illustration produced by Miyazawa Blue.

担当の月とペアが決まって、まず私が考えた案は「『宮澤ブルー』を全面に出す」ことでした。彼の描くイラストは独特な世界観をもっていて、それらが人々を魅了することに間違いはありません。一方で彼の作品が公となる機会は多くないような気がしたので、ぜひとも幅広く知られてほしいと思ったのです。

しかしこれには一つの大きな問題がありました。宮澤ブルーさんのもとにデジタルイラストを描く環境が無かったのです。なお彼はCG研究会に所属しています。

宮澤ブルーさんが紙に描いたラフを私がデジタルに起こすという策も一つとしてあったのですが、結局これは実現に至りませんでした(ただし後述の広告イラストにおいてこれは採用されました)。

 

「有名なポスターのパロディを描く」という案や「漫画のようにコマ割りをする」という案など、その後さまざまな案が飛び交いました。ひたすら思考を巡らせていく中、私は一つの事実に気づきます。それは「11月に早稲田祭がある」ことです。完璧に失念していました。こんなにも大切な行事が存在していたとは。。。

しかし予期せぬこの発見が結果として私の描くイラストの決め手となります。

 

最終的に私が提案した案は「互いの好きなものを併せる」ことでした。宮澤ブルーさんの好物は電車であり、私の好物はご存知のとおり女子高生です。これら二つの要素を混ぜ合わせてWIN-WINなイラストを描こうと私は考えたのです。

ここで上記の発見が存分に効果を発揮します。私は  (早稲田祭) \subseteq (文化祭) すなわち  \forall x (x \in (早稲田祭) \Rightarrow x \in (文化祭)) という関係のもと「文化祭の準備から帰る二人の女子高生」の絵を閃いたのです。我ながら機転の利いた良い判断に思います。

f:id:idea_misw:20201030111323p:plain

Fig. 4. A Venn diagram on (文化祭) and (早稲田祭). (早稲田祭) is a subset of (文化祭).

どうして二人の女子高生なのでしょうか。おそらく理由はありません。私の手が二人の女子高生を描いた、ただそれだけです。

f:id:idea_misw:20201030111753j:plain

Fig. 5. A rough of our illustration. The two girls are in a naka-yoshi relationship.

また二人が乗車している電車ですが、実はしっかりとモチーフがあります。ずばりこれは京浜東北線です。正確には京浜東北線209系です。なぜならばこれは宮澤ブルーさん最愛の電車だからです。

私はあまり電車に詳しくないので、ひたすら「京浜東北線 209系」と検索して車内のようすを描き進めました。こんなにも多くの直線を使って絵を描いたのは私の人生で初めてのことで、同時にデジタルという環境のありがたみを改めて痛感しました。貴重な体験でした。

 

ところで京浜東北線の路線記号はJKだそうです。つまり私のイラストは三つのJKから成り立っていたのです。気づきましたか?

私はついに気づきませんでした。

f:id:idea_misw:20201030112109j:plain

Fig. 6. The Keihin-Tohoku Line that Miyazawa Blue loves extremely. This is a railway model that he possesses.
Why Ads?

引き続きイラストの構図を考えながら、私は宮澤ブルーさんの活躍を諦めていませんでした。彼の絵を使わなければ後悔すると確信していたのです。そんな中で閃いたのが車内広告でした。通学途中、電車に乗りながらカレンダーのことを考えていた私の目にそれは映りました。まさに完璧な発想でした。

イラストの電車に広告を載せることで、さりげなく彼の魅力を引き出すことができるではありませんか。この上ない選択です。さっそく私はこの旨を本人に伝え、ラフの制作を依頼しました。

f:id:idea_misw:20201030112132j:plain

Fig. 7. Nine candidates for advertisements in a train. Each one is very fascinating.

そして届いたラフがこちらになります。やはり宮澤ブルーさんは期待を裏切りません。素晴らしい広告が九つも届きました。九つもですよ。

選択肢が九つもあると一つを選ぶのは至難の業です。度重なるディスカッションの結果、③の「セレブレッド」が採用されました。理由としてはそのシンプルさと面白さのバランスです。ちなみに私のお気に入りは⑨です。

またイラストを描いている途中、広告がもう一つ必要なことが発覚しました。今度の広告は先のものより小さいサイズなので、さらにシンプルなものにする必要がありました。したがって②の「オムニバス」が採用されました。

f:id:idea_misw:20201030112513j:plain
f:id:idea_misw:20201030112521p:plain
Fig. 8. The larger advertisement in our illustration. I painted the rough by Miyazawa Blue (left).
Why NOT Design?

イラストを描き終えて、カレンダー部分のデザインが始まりました。

11月のデザインを担当してくれたのはごぼぬんさんです。あの緻密で繊細で、綺麗という言葉を辞書で引けばそれが見つかるような、素敵な背景を描くことで有名なごぼぬんさんです。

彼に対する私の発注は結果的に「京浜東北線による青いイメージ」だけでした。あのイラストとこの情報だけから、あの素晴らしいデザインは誕生しました。

もはやこれに関して私から述べることはありません。ぜひとも自らの目でご堪能ください。私は非常に満足しております。本当にお疲れ様でした、ありがとうございました。


というか私が声を大にして言いたいのは「みんなデザインうますぎ」ということです。みすカレンダーのカレンダー部分を一通り見てみてください。どうでしょう。どれも完璧に見えるのは私だけでしょうか。

どのページを開いてもそこには正解が載っています。もしかしたらデザインは難しいという私のイメージは古いものなのかもしれません。

Summary

楽しんでいただけたでしょうか。

私たちによる一枚のイラストに込められた一つの物語をわずかにでも楽しんでもらえたならばそれは何よりのことです。A4一枚のイラストにこれだけの物語が隠れているのですよ。とても美しい話ですね。

ところでみすカレンダーは名のとおりカレンダーであり、通常カレンダーは12の月からなります。つまりカレンダーであるみすカレンダーには12枚のイラストが集まっているということで、これは単純に計算すれば12個の物語が詰まっているということです。

なんと素晴らしいことでしょう。そう思いませんか?

 

この素敵な企画を発案・運営してくださった企画長のべるさん、また11月を完成に導いてくださった宮澤ブルーさん・ごぼぬんさん、そして素敵なイラストを提供くださった企画員の皆様に心からの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。おかげで今私はこうして生きています。

 

今回の記事はこれにて終了です。また次回の記事にてお会いしましょう。お相手は、52代ΙΔΈΑ、この一名でした、ばいばい。

明日はすしぐまさんが「ゲーム」を語ってくれるみたいです。楽しみに待ちましょう。